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【藤井聡】「もはやデフレ状況ではない」という言葉について

-藤井聡教授FBよりシェア-

今朝、 「もはやデフレ状況ではない」という言葉について  というメルマガを配信いたしました。

是非、ご一読下さい!


「もはやデフレ状況ではない」という言葉について

「経済財政運営と改革の基本方針2014」がまとまりました。

これは、日本政府の財政政策方針を打ち立てたもので、日本政府の取り組みの大きな方向を示しています。

言わずもがなですが、どれだけ立派な行政を考えていても、それに付けられる予算が1億円の場合と1兆円の場合とでは、その行政の形は全く変わって来ます。

もちろん、「予算が無くてもできること」は山ほどありますから、予算規模だけで政治の方向が全て決まる、ということは100%あり得ません。

ですが、「予算が無ければできないこと」も山ほどあります。したがって、予算規模は、政治の方向に対して、超絶に巨大な影響を持っている事は、何人たりとも否定できません。

。。。。ということで、やはりこの「経済財政運営と改革の基本方針2014」は、日本の政治の方向に対して、超絶に巨大な影響を持っている、という次第です。

さて、「この基本方針2014」の重要なキーワードの一つが、「もはやデフレ状況になく、デフレ脱却に向けて着実に前進」です。


======== 特別コラム A君B君 ========
A君「オレはさぁ、もう貧乏状況じゃないんだ!」
B君「え” っっ? おめぇ、どう見たって貧乏じゃん!?」
A君「違うよ!オレはさぁ、今さぁ、貧乏脱却に向けて着実に前進してんだよ!!」
B君「はぁ? それっておめぇ『オレは貧乏です』言ってんのといっしょじゃん」

(「貧乏」の代わりに「モテナイ野郎」とか「シナゲロ」とか、お好きな言葉を色々とご挿入ください)
============= 閑話休題 ============

もしも、この言葉の前半の「デフレ状況にない」のが現状だと考えるなら、デフレ状況から脱却するための追加的施策(例えば、第一、第二の矢など)は、もう要らないということになります。

が、一方で、後半の「デフレ脱却に向けて着実に前進」中だと現状を認識するなら、その脱却に向けた取り組み(繰り返しますが、例えば第一、第二の矢など)が、必要だ、ということになります。

ですから、「デフレ状況でない」のか「デフレ脱却中」なのかは、政策決定においては極めて重大な判断となります。

で、「デフレなのか、デフレじゃないのか」を考える上で重要となるデータとして挙げられているのが、以下の4つのデータです。

(1)実質GDPが、現政権下で累計4.2%増加
(2)コアコアCPIが、4月時点で、前年比で+1%
(3)有効求人倍率が1.08倍
(4)賃金引き上げ率は過去10年で最高水準の2.08%
( http://bit.ly/1qK91Kl の別紙)

以上はいずれも、「デフレ脱却中」というよりは「もはやデフレ状況ではない」という記述の方をサポートしているように思われます。

ですから、これらデータだけなら、「デフレ脱却に向けて着実に前進」っていう、「まだデフレ中だ!」と言わんばかりの記述なんて不要なのではないか….とも思えてくるかもしれません。

ですがやっぱり、「デフレ脱却に向けて着実に前進」と書かざるを得ない理由は、もちろん、存在しています。

例えば「(1)実質GDPが、現政権下で累計4.2%増加」について。

この数字には、今年の1月以降の、消費税直前の「駆け込み需要」が含まれています。ですが、「駆け込み需要」は、ホントの意味での経済成長とは少々異なるものです。

ですから、その影響が比較的軽微な、昨年1月~12月までで確認した方が、実際の経済状況は、判断し易い、ということになります。

ついては昨年データで確認しますと、実質GDP成長率は1.5%となります。

もちろん、これだけでも、それなりに好ましい水準だと言えますが、実は、名目で見ると0.9%しか成長していません。

なぜ、名目成長率(0.9%)の方が、実質成長率(1.5%)よりも低いのかというと。。。。昨年は、物価(デフレータ)が0.6%も下がったからなのです。

つまり、実際の(額面上の)GDPは0.9%しか伸びていないけど、
物価が下がる傾向、つまり「デフレ」が0.6%分進んでしまったので、
このデフレ進行分の「下駄」が履かされ、実質GDPは1.5%も伸びたように「見えた」、
というのが、去年の状況な訳です。

いずれにしても、昨年は、物価(デフレータ)が0.6%も下がったということは、デフレが進行している、とういことですね。

======== 特別コラム A君B君 2========
A君 経済は実質成長率で見なきゃ行かんのだ!名目で見る奴はバカだ!
B君 あっそう。だったら、民主党政権下の2012年と、安倍政権下の2013年じゃぁ、景気はほとんどかわってねぇ、ってことでいいっすよね?
A君 え”……なんで….?
B君 だって、実質成長率は2012年+1.4%、2013年が+1.5%なんですよ。だから、(一応0.1%改善したとはいえ)安倍政権下で、景気がよくなった、何てことは全然ないんじゃないですか?
A君 いやいや、マンデルがフレミングでリカードがワルラスで…..
B君 もう聞いてるだけで恥ずかしいから、アホな事言うの止めろ。2012年~2013年にかけて、物価・デフレータは0.3%改善してるし、名目GDPも0.4%も改善してる。だから、安倍政権下で、確実に経済状況はよくなってんだよ。だけど、デフレータの「改善」ってのは、「実質GDP計算する時に履かせる下駄」が低くなる事を意味してるだろ?
だから、名目が0.4%改善してても、デフレ-タが0.3%良くなってたら実質で良くなった分ってのは、結局は、0.4%からデフレ-タの改善分を割り引いた「0.1%」しかねぇんだよ。
兎に角、デフレの時に、実質で見ろ、実質で見ろっていうのやめろ。デフレの時は、名目とデフレータを見るのが大事なんだよ。
A君 お前は経済学を知らないバカだ! 経済は実質成長率で見なきゃ行かんのだ!名目で見る奴はバカだ!!
B君 マジ、おめぇうぜぇな。
============= 閑話休題 ============

次に、「(2)コアコアCPIが、4月時点で、前年比で+1%」について

やはり、物価上昇を見るにしても、今年の1~3月期は駆け込み需要があり、4月は消費税増税がありますから、4月時点で判断するのは、景気状態を判断するにあたって、適切とは言えない疑義が濃厚です。

それを踏まえると、物価も必ずしも十分に改善していると判断することは、適切でない可能性も考えられます。

さらに、「(3)有効求人倍率が1.08倍」についてですが、確かに、この数字は好ましい数字ですが。。。。「正社員」のみでみた有効求人倍率は未だ、0.61という水準です。
https://www.hellowork.go.jp/news/news.html (2013年6月3日時点)

これは、正社員になりたい人が100人いるとすると、なれない人が約40人程度いる、ということを意味しています。

最後に、「(4)賃金引き上げ率は過去10年で最高水準の2.08%」ですが、これもまたもちろん好ましい数字ですが。。。。

2人以上の勤労者世帯の実収入は、今年の4月で、前年の同じ月と比べ、-7.1%、という数字が報告されています。ちなみに、3月は-3.3%ですから、消費税増税の4月の方がさらに、この数字は悪化しています。
http://tokyo.thepage.jp/detail/20140530-00000005-wordleaf (※)

。。。。

以上、いかがでしょうか?

いずれにしても、万一、「もはやデフレ状況ではない」という事が絶対的に真であるなら、何も無理をして、必死になって「第二の矢」なんて打つ必要なんて、さらさら無くなりますよね。

ホントに、そう判断していいのかどうか。。。。

読者の皆さんも、できれば色々な数字を包括的にご確認いただき、それに対して適正な解釈を加えつつ、「もはやデフレ状況ではない」と言えるのかどうか。。。。是非、一度、ご検討になってみてください。

以上、ご紹介まで!


PS
コラムの「A君」みたいな人に辟易しておられる方、是非一度、「文学」についてもお考えになってみて下さい。
http://doboku-ch.jp/chikudo.html

いやいや、もうちょっと「日本人」の事考えようよ….という方はこちら。
http://doboku-ch.jp/

PPS
日本人が知らない中国の戦略とは?
http://www.youtube.com/watch?v=ns-sXQ-Iey0&feature=youtu.be
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2014/07/01/fujii-97/
====

働く世帯の実収入、7か月連続で前年より減る。4月は7.1%減少
2014.05.30
総務省は30日、4月の家計調査報告を発表した。2人以上の勤労者世帯の実収入は、1世帯当たり46万3964円で、前年の同じ月と比べ、マイナス7.1%。昨年10月以来、7か月連続の実質減少となった。

同省の発表によると、勤労者世帯の収入は、昨年10月〜今年2月まで、前年同月比でマイナス1%程度で推移。しかし、3月は3.3%、4月は7.1%となり、減少率が拡大している。

一方、同じく2人以上の勤労者世帯の消費支出をみると、 4月は1世帯当たり30万2141円。3月と比べ実質13.3%も減少し、消費税率の引き上げで消費を控えた様子がうかがえた。

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