【藤井聡】「税収弾性値」

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「税収弾性値」という数値をご存知でしょうか?

増税するか否かを考える上で、極めて重大な意味を持つ数値です。GDPが1%増えた時に、何%税収が増えるのか、を意味する数値です。

これについて、「1しかない!」という説があり、それが大変大きな実質的影響力を持っているのですが、これについては当方も国会で証言したこともありますが、実際のデータをみれば、よほどの曲解をしなければ「1しかない」という結論を導くことはできません。


ちなみに、この値が1しかないなら、増税するしかない......という結論になるのですがw、 もし、それ以上あるなら、財政再建のためには、経済成長が得策だ、という当方が常々申し上げている結論が、必然的に得られることになります。

この件について、なかなか当方が適切だと思われる発言をされる方が、正式の委員会等ではみあたらなかったのですが......この度、官邸の経済財政諮問会議の新浪委員が、1.2~1.3程度ではないかと発言されました!

もちろん、それ以上の数値が言われることもあるのですが、経済財政諮問会議の実務的インパクトを考えれば、この発言は、重要な意味をもち得るものです。

税収弾性値の重要性を鑑みるなら、その値については、国益以外の何らかの利益のためという思惑でない、国益のための真実に基づいた数値が適切に設定され、それに基づいて経済財政政策が展開されますことを、心から祈念したいと思います。


財務省の“大嘘”を衝いた新浪氏 「再増税不可欠」の論拠吹き飛ばす

 「大きな嘘でも頻繁に繰り返せば真実になる」(ナチス・ドイツの宣伝相、ゲッベルス)。日本では、財務省が繰り返す「税収の弾性値1」なるものがそうだ。経済の名目成長率1に対して税収が何倍増えるかというのが弾性値で、1では、名目成長率と同じ伸び率でしか税収は増えない。たかが数字というなかれ、実は日本経済という巨船の航路を左右する羅針盤も同然である。(夕刊フジ)

 財務省は弾性値1を、財政再建のためには緊縮財政が欠かせないという論拠とし、歴代の政権にデフレ下の緊縮財政を呑ませた。デフレの進行とともに税収が激減し、財政収支が悪化すると、消費税増税を仕掛け、アベノミクスで好転しかけた景気を再びマイナス成長に陥れた。

 財務省はこの2月に内閣府が発表した「中長期の経済財政に関する試算」でも弾性値1を基準とした。高めの経済成長率を維持しても消費税率を10%超に引き上げない場合、財政収支均衡は困難という結論を導いている。性懲りもない日本自滅のシナリオである。

弾性値1の根拠は薄弱きわまりない。景気が回復し始めた13年度の弾性値は3・8に達する。岩田一政日本経済研究センター理事長を座長とする内閣府の研究会は11年に01~09年度の弾性値が平均で4を超えるという分析結果をまとめた。

 ところが、当時の民主党政権は報告書をお蔵入りにして、消費税増税へと突っ走った。財務官僚の「大嘘」に対しては、日経新聞など御用メディアや東大有名教授などが疑いもしない。政治家多数も鵜呑みにする。財務官僚が登場しなくても、仕組まれた嘘の情報が報道などを通じてそのまま国民に対して流されるので、「真実」となる。

 筆者は宍戸駿太郎筑波大学名誉教授などとともに、4、5年前から「狂った羅針盤」だと政府に是正を求めてきたが、メディアは同調せず、多勢に無勢だった。

 ところが、ここへきて初めて正論が安倍晋三首相の膝元で飛び出した。経済財政諮問会議メンバーの新浪剛史サントリーホールディングス社長が、6月1日の同会議で、「過去の税収弾性値をみても、経済安定成長期は少なくとも1・2から1・3程度を示している。今までの中長期見通しではこれを1・0と置いていた。これは保守的過ぎるため、弾性値を1・2から1・3程度にすることが妥当である」(同会議議事要旨から)と言い放ったのだ。

 上記の岩田氏らの弾性値に比べると、ずいぶん控えめな数値だが、絶対視されてきた財務省の弾性値を吹っ飛ばしたという点で、まずは画期的である。

 「1・3」の威力はかなりある。弾性値1・3を当てはめると、2017年度に予定している消費税率10%に引き上げなくても、23年度には消費税増税したケースよりも一般会計税収が上回る試算結果が出る。

 財務官僚がひた隠しにしてきた経済成長なくして財政健全化なしという、当たり前の真実がようやく明るみに出たのだ。 (産経新聞特別記者・田村秀男)
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