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【藤井聡】今、日本を守るために必要なのは「国土学」です。

-藤井聡教授FBよりシェア-

今、「国土学」について執筆中です!

その概要、下記にてご紹介差し上げました。
大石先生と共著の来年出版予定の「国土学」、是非、

お楽しみに!


今、日本を守るために必要なのは「国土学」です。
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2015/12/15/fujii-174/

「国土学」という学問をご存知でしょうか。

京都大学の特任教授で、国土交通省の道路局長や技監をお勤めになった大石久和先生が提唱されている学問です。それは、国土を知り、国土の使い方を考え、それによって恩恵を受ける人間の実践の在り方を考える学問です。

(※ 例えば、
国土学事始め


国土学再考 「公」と新・日本人論 )

そもそも国土とは、ある国民国家の「領域」を意味するものです。

こういえば国土とは、国境線で区切られた単なる「物理的な領域」であるかの様な印象を受ける方々も多かろうと思いますが、そうではありません。

その「物理的領域」は、その国民国家が暮らし続けていくことができるように、さまざまに手が入れられています。
したがってそれは、単なる物理的な自然領域というよりは、自然的要素と人工的要素の双方を含む自然と人工の調和物としての「住処」(すみか)なのです。

そもそも動物たちの「住処」は、自然環境にその動物が手を加え、形作られた場ですが、同様に「国土」もまた、日本なら日本という一つの国民国家が暮らし続けるために、日本列島に様々な手を加えながらかたちづくられた「住処」です。

ではなぜ、私たちは国土という住処を作り上げるのかと言えば、端的に言って「生き続ける」――ただその一事のためです。

それは動物たちが住処をつくるのは、彼らが生き残り、子々孫々まで繁栄しつづけるためであるということと同様です。

そもそも如何なる生物も、「住処のつくりかた」を間違えれば生き残ることはできません。

湿度や温度が不適切な住処なら、その生物集団は環境に適応できず、早晩彼らは息絶えますし、その住処で餌を十分得ることができなければ飢え死にします。

その住処が外敵に容易く侵入されてしまうようなものなら、食べ殺されます。

さらには共同生活をしている生物集団なら、彼らの間の秩序を保つことができないような住処だと、同じく彼らは皆自滅することとなるでしょう。

つまり生き残るか否かは、彼らがどのようにその環境状況の中で「住処をつくるのか」に直接的に依存しているのです。なぜなら彼等は、上に示したような、

第一の「自然の脅威」、
第二の「外敵の脅威」、
第三の「自滅の脅威」、

という三つの脅威に晒されており、これらの脅威はいずれも、その住処のあり方によって顕在化するか否かが決せられるからです。

言い換えるなら、それぞれの生物集団は、これら三つの脅威から自分たちを

「守る」

ための住処を作り上げなければ、繁栄することも、生き残ることができないのです。

これは、私たち日本の様な国民国家においても全く同じです。

そもそもあらゆる国民国家は、先に指摘した「三つの脅威」に、常にさらされています。

第一の「自然の脅威」。

彼らは、食糧やエネルギーを調達できる国土がなければ、(諸外国からの調達しない限りは)その国民国家は滅び去りますし、何より、さまざまな天災を耐え忍ぶことが出来るような国土が不在であれば、同じく滅び去る他ありません。

第二の「外敵の脅威」。

それはまず、軍事的な脅威を意味します。その国土に諸外国の侵入を容易に許すようであれば、その国家は滅亡を免れ得ません。仮に軍事的なリスクがなかったとしても、グローバル経済が進行する今日では、日本の国富を狙う諸外国や多国籍企業が日本経済への侵入を繰り返し、我々の国民国家の繁栄は失われ、経済的な主権が奪われ、最終的には容易く軍事的にも侵攻され、亡国の憂き目にあうこととなります。

そうした事態を回避するためには、軍事力の増強や経済制度を整えていく取り組みが必要ですが、それら諸活動が展開可能な「住処」としての「国土」を整えていくことが必要不可欠です。

なぜなら、諸外国がまねできないほどの生産力をもつ産業があれば、あらゆる外敵を寄せ付けない経済的、軍事的、そして社会的な国力を身に着けることが可能であり、そんな産業を整えるには、それを支える適切な国土が文字通りに「必要不可欠」だからです。あらゆる産業は国土の上に築き上げられるのです。

そして第三の「自滅の脅威」。

夥しい数の人々で構成される社会が繁栄するためには、彼ら全員の間の「秩序」が必要不可欠であり、それがなければその社会は早晩必ず「自滅」します。

そんな秩序とは、「治安」という事を意味するのみならず、「地域経済の持続性」「国民経済の持続性」や、持続不可能な程に大きな「格差」の拡大を防ぐ、という事もまた意味しています。

そしてそれらのためには、都市においては「都市計画」、地域においては「地域計画」、そして、日本の国土全体にとっては「国土計画」が必要不可欠です。そうした適正な空間形成がなされてはじめて、格差は是正され、地域経済は発展し、国民経済の持続性も保持されていくのです。

だからこそ、我々日本人は、「自然」「外敵」そして「自滅」という三つの脅威から私たちの日本を「守る」ための住処としての「国土」を、日々作り続けていかなければならないのです。

しかし誠に残念なことに、平成日本は、この三つの脅威から日本を守る国土を作りあげる努力をおざなりにし続けています。

「自然の驚異」に対して、わが国は万全ではありません。首都直下地震や南海トラフ地震の脅威を乗り越えられる程の強靭な国土を十分に作りあげたとは言いがたい状況にあります。

「外敵の脅威」に対しても、わが国は万全ではありません。周辺の離島に対する不測の侵略行為からわが国を守り抜くための国土利用が進められているかと言えば決してそうではありません。離島においても人々が住み続ける場合とそうでない場合とで、諸外国の侵略リスクは大きく変わるからです。

しかも、諸外国の経済的進行を阻止するに十分な生産力を保証しうる国土を作りあげているのかといえば、決してそうではありません。国土のポテンシャルを余すところなく発揮するようなインフラ整備は不在のままであり、過剰な都市部への偏重投資、とりわけ東京への一極集中が加速しているのが現状です。そしてその結果、需要と供給のバランスは失調したままであり、デフレが進行し、わが国の安泰にとって必要とされる経済基盤の形成が阻害され続けています。

そしてそうした都市偏重のインフラ投資と不十分な公共投資は、デフレを導き、格差の拡大をもたらし、国内のあらゆる秩序を毀損し続け、今まさにわが国は深刻な「自滅の危機」に晒されています。

とりわけ今日では、デフレと格差で巨大化しつつある国民の不満は、「全体主義」の形成をにわかに促進し、緊縮財政やTPP、道州制、首相公選制等の継続と実現を通してあらゆる破壊が一挙に進められつつある状況を創出してしまいました。

私たちは、このようなあらゆる危機の根源に、一つの生物集団である私たち日本の国民国家が住まう、

「国土」

を蔑ろにし続けてきたという一点が存在するという事実を認識しなければなりません。

だからこそ、私たちは、自分達の日本という国民国家が安寧と安泰の内に生き続けることができる国土のあり方を考える、

「国土学」

をまさに今、真剣に考え始めなければならないのです。

……

実を言いますと、この「国土学」を、その提唱者であられる大石久和先生と、当方と佐伯先生とで企画させていただきました叢書「新文明学」の一冊として、今年の秋ごろには刊行する予定にしていたのですが――例の、5月と11月の大阪の騒動に幸か不幸か(そして、意図的にか無意図的になのかはさておき!)巻き込まれてしまいましたので、今日までその執筆が滞っておりました。

――が、まさに今、それを改めて書きはじめ、来年の早い時期までには何とか出版いたしたいと、大石先生とご相談させていただいているところであります。

日本国家の安泰と日本国民の安寧を考えるために必要不可欠でありながら、これまでの学術界においても十分に考えてこられなかった「国土」についての深くかつ包括的な様々な論考をとりまとめる一冊となるべく、大石先生と共に今年の年末年始には書き上げたいと考えております。

ご関心の方は是非、本書「国土学」をご期待ください!

PS 「国土学」にご関心の方は、大石先生との対談も収録しました下記を、まずはご一読になってください。
築土構木の思想──土木で日本を建てなおす (犀の教室)



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