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【藤井聡】「ワンフレーズ政治」の心理学

藤井聡教授FBよりシェア

昨今のアホなワンフレーズ政治のアホさ加減を、真面目に解説してみました。

(※ プロレスファンの方だけに分かる子ネタを入れておりますが、
ご存じない方でもご鑑賞いただけますので、お気になさらないでください 笑)



「ワンフレーズ政治」の心理学

FROM 藤井聡@京都大学


「橋本・江田改革」や「小泉・竹中改革」、
最近では「TPP」や「維新八策」など、
その内容をしっかりと….というか少しでも「吟味」すれば、
日本の国益には叶わないということは明白…..

にも関わらず、国民受けが良い政策が、
ここ20年ほど日本を席巻しています。

その結果、日本経済も日本社会も
ボロボロにされてきた事は
ここ最近、多くの国民に知られるように
なってきたものと思いますが、

なぜ、そんな事になってしまったのか….
ということについて、
ちょうど昨日、今日と、
とある心理学の学会であれこれ議論してましたので、
そんなことを踏まえながら、
認知心理学の立場からお話してみたいと思います。

第一に、おおよそ人間の「情報処理能力」には限界があります。

「新しい事を知る」ことは兎に角苦手だし、
一度にたくさんの事を理解することはできません。

(※ つまりそもそも人間というものは、
どんなに優秀な人だって、基本的には皆、
あほな存在なのだ、ということです 笑)

第二に、おおよそ人間というものは、
「興味」に圧倒的に支配される存在です。

興味がある話なら、しっかりとその話を聞いて、
どうにかこうにか、理解しようと努めます。

ところが、興味の無い話には、
人間は全然耳を傾けません。

そもそも「情報処理能力」が低いくせに、
興味も無ければ、どんなに大切な話があっても、
なぁんにも理解されないのは、当たり前ですね。

ところが、この二点があるからこそ、
つまり、人間は、情報処理能力は低く、
かつ、興味に圧倒的に支配される、
という特徴を持つからこそ、

「維新・改革路線」というものは半ば「必然的」に、
国民的支持を受けてしまうことになります。

それは次のようなメカニズムです。

小泉にしろ橋下にせよ、彼等はまず、現状の問題を指摘します。

「古い自民党の政治家ってのは、これだけ利権を貪ってるぞ!」
「公務員はこれだけ理不尽に得をしてるぞ!」
・・・・・

これによって、人々の興味・関心を軽く喚起します。

つまり、人々の心の中に、
そのテーマを理解しようとする
「ちょっと考えようエネルギー」が生まれます。

(※ 心理学では、このエネルギーは
「認知資源」なぞと呼ばれたりします)

そしてその上で、

「それを何とかするには、
そのワルイ奴をやっつける改革をやればいいいんです!」

と叫びます。

そもそも、人々の心に生まれた
「ちょっと考えようエネルギー」なんてものは、
TVや雑誌をちらりとみたくらいでできたものですから
文字通り「ちょっとしたもの」です。

しかも、人間というのは皆、情報処理能力が低い
あほな存在なわけですから(笑)、
誰も、その改革の内容を「吟味」しようとはしません。

(※ 心理学用語を用いると、これはつまり
「意思決定が精緻化されることは無い」ということになります)

で、その改革内容をさくっと理解することだけに
「ちょっと考えようエネルギー」が消費されてしまいます。

ですから、その次に指摘される「改革の問題点」、
なんてものを理解するためには
「ちょっと考えようエネルギー」は、残されておらず
そこで「思考が停止」することになります。

で、人々は
「そうかぁ、やっぱ維新・改革、やんなきゃダメじゃん」
となってしまう訳です。

……「改革・維新が日本をボロボロにした」ことを
知っている読者の方々は、
「そんなアホなことがあるんかいな….」
と不思議に思われるかもしれませんが、

「人間とはアホなのだ(キリッ)!」

ということが心理学で実証され尽くしてきたのですから、
そんなアホなことがあるのは、しょーがない事なんですね。

で、そんなアホな観客の心理メカニズムを知ってか知らずか、
謎のマスクマン、ワンフレーズ橋下が
新団体「維新の会」プロレスを立ち上げる時、

「ディテールとか細かいことは考えていない。
今の政治はわかりやすいワンスレーズだ!
有権者にわかりやすいワンフレーズで選挙に勝って、
力を握ることが大事だよ!!」

なんて話を後楽園ホールの控え室でしてたとかしてなかったとか…..
(注 このお言葉は、元・同団体所属レスラーが
耳にした言葉として、実際に「報道」されていた言葉です↑)

…..ったくもう…..

ってことで、そんな新興団体はさておき(笑)

心ある読者の皆さんは、今日も、
「もっと考えようエネルギー」を心にガッツリチャージして、
バッサバッサと、色んな事を理解しまくっていってくださいっ!

で、そのエネルギーをさらにでっかくしていって、
「まわりにも教えてやるぞエネルギー」に転換して、
ガッツリと、親兄弟、同僚部下達の
冷え切って停止した思考を
ドライブさせていってください!!


PS
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社会的ジレンマの処方箋


http://www.mitsuhashitakaaki.net/2012/09/25/fujii-10/


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