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【藤井聡】動画 超電導リニア鉄道の現状と今後について語る!

-藤井聡教授FBよりシェア-

先に紹介した「リニア」についてお話しているyoutube動画です。

リニアがもたらす破壊的インパクトがどれほどなのか....についてお話しています。
ご関心の方は是非、ご覧になってください!




【藤井聡】新幹線は何をもたらしたか 日本を変えた50年間の経済効果 記事紹介

-藤井聡教授FBよりシェア-

素晴らしい記事です。
こういう認識が広がることが、日本を救う上で最も大切なことだと思います。


新幹線は何をもたらしたか
日本を変えた50年間の経済効果

2014年9月16日
http://diamond.jp/articles/-/59083

【藤井聡】如何に新幹線整備が立ち後れているか

-藤井聡教授FBよりシェア-

昭和47年、当時の田中総理が構想した新幹線ネットワーク図です。

この構想では、実に9000キロの新幹線が想定されています。

この内、今日時点で整備が完了しているのが、たった30%。

同時期に構想された高速道路のネットワーク構想の整備率は、実に130%であることを考えれば、如何に新幹線整備が立ち後れているかがお分かりいただけるのではないかと思います。

当方最近、新幹線の重要性を繰り返し主張しておりますが、その背景には、こうした「日本の新幹線の整備水準は著しく未熟だ」という事実認識がある、という次第なのです。




【藤井聡】国民がつくる新幹線、新幹線がつくる国民物語

-藤井聡教授FBよりシェア-

新幹線で国土をつなぐ......ことの意味を、是非一度、じっくりとお考えになってみてください。


国民がつくる新幹線、新幹線がつくる国民物語
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2016/02/02/fujii-181/

北海道新幹線の函館開通(以下、函館新幹線と略称します)が目前に迫った今、こういうコマーシャルがにわかに注目を集めています。
https://www.youtube.com/watch?v=f78fvddOiKk (ロングバージョン)
https://www.youtube.com/watch?v=yXe9le73znU (ショートバージョン)
(※お読みになる前に、是非一度、短いCMですからご覧になってみてください!)

これは、地球調査に訪れた宇宙人(トミーリージョーンズ)が、日本の現代の民俗に様々に触れ、それを一つ一つ不思議に思いながら報告していく――という人気CMシリーズです。

CM冒頭(ショートバージョン)で、この宇宙人が「この惑星の住人はなぜそこまでして新幹線をつなげたいのか」とつぶやきます。

石川さゆりはその疑問に答える様に、「私は(鉄道よりも)連絡船の方が好きだったな」とつぶやき、『津軽海峡冬景色』を「♪津軽海峡~」と鼻歌で歌います。

そして北島三郎が「函館の女」を「♪はるばるきたぜ函館~」と口ずさみ、「命がけでトンネルを掘った甲斐があったなぁ」とつぶやきます。

このセリフはもちろん、1982年に封切られた、高倉健、吉永小百合、森繁久彌らが出演した映画『海峡』という青函トンネルをつくった国鉄技師らの物語を暗示しています。

CM冒頭(ロングバージョン)で、宇宙人は次のように語ります。

「この惑星の北海道と本州は、かつて船でつながっていた。
24年と言う歳月をかけてトンネルを掘り、
さらに28年と言う歳月をかけて今度は新幹線が走るらしい。
なぜ、そんなにもつなげたいのだろうか」

ちなみに、青函トンネルは、1155人もの犠牲者を出した青函連絡船洞爺丸事故に対する深い悲しみと反省の下、その開通が決定され、つくられたものです。

そもそもかつての青函連絡船は、北海道と本州をつなぐ唯一のものでしたが、なぜ、青函(つまり青森と函館)がつなげられていたかと言えば、日本人は近代化の過程で、日本という国を北の大地まで広げる「北海道開発」という夢を抱き、日本の未来の可能性を北海道に見たからです。

その日本人の思いの象徴が青函連絡船や青函トンネルだったのであり、そして21世紀の今、そうした思いを全て引き受けるかたちで函館新幹線が開通されようとしています。

つまり、日本をひとつにつなげていく―――この思いこそが、日本人が一貫して抱き続けた深い思いなのであり、それこそが、「なぜ、そんなにもつなげたいのだろうか」という宇宙人の疑問に対する答えなのです。

その思いは、社会科学では一般に「国民統合」を希求する思いと言うことができます。地理的に隔てられた大地と大地を新幹線でつなげていく――そこに、分断され隔てられた人々が、一つの国民として統合されていく象徴を見出すのです。

このCMで「宇宙人」は、その報告を次のセリフで締めくくっています。

「ただ、この惑星の新幹線は妙にテンションが上がる」

この「テンションが上がる」背景には、世紀を超える長い年月の間、統合しようと「夢」見ながら、遅々として統合されず、隔てられ続けてきた日本国民同士が、ようやくつなげられることに対する「喜び」があります。

それは少々大げさに言えば、冷戦崩壊の象徴であるベルリンの壁の崩壊によるドイツ国民の歓喜と同質の構図を持っている、と言っても差し支えないでしょう。

そしてそんな「歓喜」は、北海道の真逆に位置する「九州」でもまた、巻き起こりました。

http://matome.naver.jp/odai/2130886019676908401

これは、九州新幹線改行を祝う、「祝!九州」というキャッチコピーのCMです。

ただし、その開業が東日本大震災のまさに翌日であったため、その放映が数回で打ち切られた、まさに「幻」のCMです。ですが、新幹線沿線の人々がまさに歓喜の声を上げる「人間ウェーブ」の映像とそのCMソングを鮮明にご記憶されている方は多かろうと思います。

なぜならこのCMは、ネット上で大人気となり、平成23年の震災関連以外の動画の中で、最多アクセス数(!)をたたき出したものとなったものだからです。

つまり、私たち日本人は九州新幹線の時にも、「妙にテンションが上がった」わけです。

確かに、この盛り上がりは「妙」と言えば「妙」――しかし、人間とはそもそもつなげられていくことそれ自身に、えも言われぬ喜びを感ずる、何とも「妙」(不思議なまでにすぐれているさま~広辞苑より~)な存在。

ただし――その「妙」な歓喜は、そこに物語がなければわき起こるものではありません。

「一つのドイツ国民」という物語があったからこそ、ベルリンの壁の崩壊にあれだけの歓喜が生まれたのであり、同様に、北海道も九州も皆同じ日本だ――という「物語」があるからこそ、そこに歓喜が生まれるのです。

しかも、「歌は世につれ、世は歌につれ――」、その物語は、津軽海峡の冬景色の中でたたずむ一人の女や、はるばる何十時間もかけて函館までやってきた男――そんな日本人の心の歌を日本国民全体が共有し、皆が口ずさむことを通して、さらに何度も何度も再生されていくのです。

それはもちろん、昭和演歌、だけの世界ではありません。五年前の九州新幹線開業を祝う日系スウェーデン人マイア・ヒラサワの曲『Boom!』(=轟き!)も、そして、その開通から五周年の機に企画されたコブクロの企画もまた、「音楽×国民物語×新幹線」の方程式を踏襲しています

http://www.jr-odekake.net/navi/sanyo-kyushu_5th/cm/

つまり、私たち日本人は、その心の奥底に、私たちは一つの家族、一つの日本国民なのだという「国民物語」を未だに持ち続けているのであり、そんな物語が「潜在」しているからこそ日本列島が新幹線を通して「現実」に一つにつなげられていったのです。

そしてまさに今、九州最南端の鹿児島からつながる新幹線は、北の大地、北海道まで繋がろうとしています。

函館は、その規模から言えば、北陸の金沢や富山より(合計で90万人弱)も小さく(27万人)、北陸新幹線ほどの大きな旅客数も経済効果も見込めないと言われています。

しかし、青函が新幹線で繋げられる事の意味は、観光客の増加や輸送量の増大などでは計り知れぬ意味を持っています。

北の大地まで新幹線でたった4時間で東京から到達できる――その意味をかみしめるためにも是非、本州の方は一度新幹線で函館まで訪れてみてください。そして、北海道の方々は新幹線で本州を訪れてみてください。

必ずや、そうした新たな乗車体験は、北海道と本州の人たちの互いの土地に対する認識を変えるに違いありません。

「えっ、電車なのに、こんなにスグにここまで来れるんだ――(!)」 筆者が九州新幹線で、熊本、鹿児島に最初に訪れた時に率直に感じた「驚き」を、多くの方々がその函館新幹線を使った時に感ずるに違いありません。

そうした新たな「驚き」は、人々の振る舞いに少しずつ、しかし着実に確実に様々な変化をもたらしていきます。そしてそうした変化は、北海道と本州の間の新しい国民物語を紡ぐ契機をもたらすに違いありません。

それは、二人の男女が結ばれていく「恋愛映画」の中に物語があると同時に、結ばれた二人の男女が新たな家族を築きあげていく「夫婦映画」「家族映画」の中にも物語があることと同じなのです。

―――いずれにせよ、新幹線をはじめとした交通インフラを語るとき、経済や効率性の視点からのみでなく、かつての日本人が歌や映画を通してその意味を心で感じていたように、民俗的視点、物語的視点から捉えていくことを忘れてはなりません。

それができる限りにおいて、わたしたち日本人は日本人のままで居続ける事ができると同時に、バラバラになってしまった近代の私たちをつなぎとめるインフラを手中に収めていく事ができるのです。そしてそれらを通して私たちはより一層、日本人として豊穣で豊かな存在になれるのです。

新幹線をつくるのは私たち日本国民ですが、その新幹線こそが、新たな「国民物語」を作り出しているのであり、そんな国民物語が私たち日本人を日本人たらしめる根源的契機を与えています。

つまりそこには、国民と物語、そしてインフラという巨大な「循環」が存在しているのであり、この循環を旺盛に展開できた国民だけが、滅び去らずに繁栄し続けていくことができるのです。

私たち日本国民も、そんなインフラと物語を巡る大車輪を回し続けていくことができる事を、心から祈念したいと思います。

PS:国民がインフラをつくり、インフラがさらに新たな国民を作り上げていく――その大きな循環にご関心の方は是非、下記をご一読ください。

【藤井聡】「街」をグローバル資本主義から守る 

-藤井聡教授FBよりシェア-

(男女群島の磯から、ようやく帰ってまいりましたw)

先週に書いておいたメルマガ、今朝、スタッフの方に配信いただきました。その直前に書いておりましたFacebookメッセージを膨らませた内容です。
是非、ご一読ください!


【藤井聡】「街」をグローバル資本主義から守る ~「歩くまち京都」四条通の取り組み~
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2015/12/29/fujii-176/

2015年、世界はまさに激動の年となった。中東問題はフランス・パリでの同時多発テロやトルコ軍機によるロシア軍機撃墜にまで至った。また、南沙諸島では中国による人口島の埋め立てに対し、アメリカが自由航行権を主張すべく、米軍機を飛行させた。ウクライナ問題は解決の糸口さえ見えない。さらには、シリア情勢を受け、EU諸国へ大量の難民が流入している。

こうした世界情勢の中、各国経済はこぞって低調。なかでも、これまで世界経済牽引の一翼を担っていたように見えた中国経済が、著しく失速している。2016年の世界はどうなるのか。そして、日本にはどのような影響があるのか。

今年はわが国ではデフレが継続する中で、過激な自由貿易協定が大筋合意されると共に、(公共投資額不足を決定的な原因とする)集中豪雨による鬼怒川決壊などの天災に見舞われました。一方で海外では同じく世界的デフレが進行すると共に、それに伴う紛争やテロが様々に勃発しました。

要するに国内外共に、グローバリゼーションを背景として経済がますます停滞すると共に、景気さえよければ発生するはずもなかった様々な不条理があちこちで見られるようになってしまったのが、2015年の特徴でした。

その傾向は去年よりも今年の方が顕著となり、そしておそらくは来年も緩和するどころかさらに悪化することは間違いないでしょう。

こうした中で我々はどうすべきかと言えば―――身近な問題から国政やグローバル経済に関わる諸問題について、自身の「手の届く範囲」でできることを一つ一つ積み重ねていく他ありません。

さて、そんな「身近な問題」の一つとして、当方が関わってきたものとして、今住んでいる町、「京都」の問題が挙げられます。

京都では、「あるく街京都」というスローガンの下、昨今の「モータリゼーション」、すなわち、過剰なクルマ依存化に伴って、多くの人々がまちなかから「郊外」に活動の場を転換させてしまったことで生じた様々な問題を改善し、まちの賑わいを取り戻し、京都を活気づかせる様々な取り組みを行っています。

近年、様々な街が疲弊し、「シャッター街」と呼ばれるすさんだ状態に追い込まれているのは、この「モータリゼーション」(過度な自動車依存化)が、最大の原因です。

クルマを使えば、必然的に人々は町中よりも郊外に活動の場を求める傾向が強くなります。この傾向が進めば、町中は寂れ、グローバリズムで流れ込んできた外資も含めた大資本が投下した郊外の大型ショッピングセンターが賑わうようになります(さらに言うと、モータリゼーションはグローバル資本主義の重大な帰結ともいえます)。

そうなると、その街のキャッシュ(おカネ)は、どんどん外国を含めた余所の地域に流れていく事になります(例えば、筆者らの研究室の調査では、「商店街」で使う一万円は5~6千円程度は京都市内に留まるのですが、「大型ショッピングセンター」では、京都市内に留まるのは一万円の内たった2千円程度であることが分かっています)。

こうしたヒトとカネの郊外化は、当然ながら街の中心部への投資の縮退をもたらし、最終的には当然「サービス劣化」をもたらします。

京都市のみならず、あらゆる都市が、このモータリゼーションとグローバル資本主義による「都市の衰弱」の流れに対抗すべく、様々な施策を展開しているのですが、あらゆる街で、街の防衛戦線は「敗戦の色」が濃厚となっているのが実態です。

筆者もこの街の防衛に向けて、学識者の一人として様々な街でお手伝いしているのですが、その中でも二十年以上にわたって持続的にお手伝いをしてきたのが、京都の街です。

例えば、(秋口から春まで)毎週金曜日の朝7時からの4分間、KBS京都ラジオで「クルマ利用はほどほどに」「クルマで京都が見えますか?」といったコーナーで、クルマ利用がダイエットや健康、家計に悪い影響を及ぼしている一方で歩くことがいかに素晴らしいか――といった事を、ここ五年ほどお話していますし、そこでお話している内容については、こんな動画も配信しています。

https://youtu.be/DRjW7HzUPwc
https://youtu.be/C3erF38l6T8


運転免許センターの免許書き換え講習の資料として、こうした情報をまとめた冊子を京都都市圏の全ドライバーに配布したり、京都に引っ越してきた方々に、公共交通のマップや時刻表を配布したり……そうした施策のアドヴァイスを差し上げたりもしてまいりました。

そんな「歩くまち京都」の取り組みの一環として、この度、京都の都心の最大の目抜き通りである「四条通」の「クルマの車線が歩道に転換され、歩道が広げられる」という事業が、つい先日実施されました。

つまり、
「クルマの車道が片側一車線分、歩道に転換」
されたのです。

この事業は、10年もの歳月をかけて様々な関係者と調整が図られてきたもので、地元の方々やタクシーやバス業者の方々との度重なる協議を経て、ようやくこの度、実現されたものです。

これで四条通はますます歩きやすくなり、クルマ利用から公共交通利用や徒歩への転換(モーダルシフト、と言われます)が促され、街にさらに人が集まり、さらに活気づくことが期待されています(事実、既に売り上げが伸びた等、そういう報告も耳にすることが増えてきました)。

実を言うと、多くの都市が、こうした「車道から歩道への転換」を図る取り組みを目指しているのですが、その調整の難しさ故、ほとんど実現していないのが実情です。

そんな中、京都でこうした道路空間の歩道転換が実現したのは、実に

「画期的」

な取り組みとなっています。ついてはこの取り組みについてとりまとめた論説を下記にご紹介差し上げますので、まずは是非、ご一読ください。

『四条通り、「あたり前」のしつらえ転換』
              京都大学大学院教授・内閣官房参与 藤井聡
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=732175943550018&set=a.236228089811475.38834.100002728571669&type=3

 「四条通り」と言えば、京都の街を象徴する目抜き通り。京都を代表する百貨店が並び、高級ブランド店が軒を連ねる。祇園祭では長刀鉾が鎮座し、山鉾巡行はまさにここでハイライトを迎える――そんな四条通りは京都の街の象徴であり、顔である。だから四条通りに品位と威厳が確保されればそれは京都のまちの品位と威厳に直結する。

 では、四条通りは一体誰のためのものか?

 もちろんそれは京都人全員のものだが、何よりも、そこに訪れ、街を楽しむ人々のものである。彼らは四条通りに「歩いて」訪れ、買い物をしたり食事をしたりしながらその賑わいを楽しむ。

ただし同時に、四条通りはそれを「道路」とみなして「通過」するドライバーのものでもある。とはいえ彼らは沿道の店をじっくりと眺めることも、賑わいを楽しむこともない――。

 つまり「歩く」人々にとっては四条通はその賑わいを楽しみ満喫する「空間」である一方で、ドライバ-にとっては単なる「無機的な道路」に過ぎないのである。

 しかも、「四条通りに歩いて訪れる人々」は、(手元のデータから推察すれば)昼間おおよそ最低六万人。一方で「四条通を通過する自動車台数」は、昼間でその2割程度の約一万台強。だとすると四条通りは、一体誰の事を思いやりながら「しつらえ」ていくべきかと言えば――「数」から言っても「来訪の質」から言っても、「自動車」よりも「歩く人」をできるだけ「優先」していくのは「当たり前」の話なのである。

 この度ようやく、四条通りはそんな「当たり前」の方向でその「しつらえ」が変えられることになった。

歩道が広げられ狭い空間に押し込められていた歩行者はゆとりを持って歩くことができるようになった。一方で自動車は、工事が始められた当初でこそ混乱したものの、データを見れば既にその混乱はほぼ収まっている。ドライバー達は皆、の四条通りの「歩行者のため」の変化を理解し、その利用を遠慮しはじめたのだ。結果、今となってはほとんどかつてと変わらぬ時間で四条を通過できるようになっている。

 つまりこの度の四条の「しつらえ」の大転換は、自動車をほとんど混乱させないままに、四条利用者の大多数を占める「歩く人々」に、より豊かで良質な時間と空間を提供することに成功したのである。

 つい先日、うちの家内の母もそれと知らずに四条を訪れ、そのゆったりとした歩行空間に驚き、大変満足して帰ってきた。同じように新しい四条通りをまだ「歩いて」いない方は是非ゆっくりと訪れてみて欲しい。きっとそこで皆さんは母と同じく、想像もしていなかった「歩いて楽しい街の空間」を発見するのではないかと、思う。

・・・・

以上、この取り組みの趣旨をご理解いただけましたでしょうか?

ただし、この工事が始められた今年の春先には、産経などの新聞メディアでは

「世紀の愚策」

とまで言われ、大きな反発が生じていました。

例えば、http://www.sankei.com/west/news/150607/wst1506070010-n1.html ※1

確かに、工事が始められた春先の一時期、道路が混雑したのは事実ですし、何らかの問題が生ずればそれに対する批判に耳を傾け、対策を図っていく姿勢を保ち続けることは必要不可欠ですが……今やそうした激しい渋滞は観測されていません(ネット上にそうしたデータは転がっていないようですが、そういう調査データがあることは確かです)。

繰り返しますが、
  四条通を使うクルマの交通量

  四条通りを使う歩行者の交通量
を比べると圧倒的に歩行者の方が多いのが実情です。

そして四条通が「歩きやすく」なったのは紛うことなき事実であり、しかも現時点では激しい混乱はみられていないのが実情ですから、こうした、
歩く人にやさしい道路空間の再配分
は、「世紀の愚策」というような評価は著しく不当であって、至って「当たり前の話」としか言いようがない……と考えます。

産経などのメディアは、構造改革や都構想、TPP等の公益を棄損する危険性が極めて高い「改革」はしばしば猛烈にプッシュする一方で、こうした都市空間の再配置、インフラに関わる「改善」については、どういうわけか、バッシングをする傾向が強いようです。

おそらく、世論に迎合するとそういう事になるのかもしれませんが、新聞メディアが勝手に世論を忖度(そんたく)してそんな報道を続ければ、まともなインフラ「改善」を阻害する世論が実際に作られてしまう事は事実です。

まったく困ったものです。

いずれにしても、こうした「モータリゼーションやグローバル資本主義から街を守る取り組み」は、グローバル企業のみならず、メディアや世論からの反発もあり、「街」側が大変厳しい状況に追い込まれているのですが、当方としても手の届く範囲で、今年のみならず来年もまた、イメージではない「適正な事実情報」をお伝えする発言を可能な限り続けていきたいと思います。

では、今年もいろいろとありましたが…..よいお年を!

※1
四条通の歩道拡幅は「世紀の愚策」か
2015.6.7 09産経west
 京都市内のタクシー運転手さんから聞こえてくるのは、いまだに「四条通の渋滞」のぼやきだ。原因は車線を減らして歩道を広げる拡幅工事。市の対策もあって一時に比べると渋滞は緩和されつつあるのに、ドライバーたちの不信感は根深いように思える。

 工事は、観光客のために歩きやすい街をつくろうという試みで、すでに一部は完成。歩行者にとっては非常に快適になった。一方、渋滞に巻き込まれたドライバーたちはイライラ。「市役所は四条通が混んでいるのを知っているのか」といった殺伐とした批判も相次いだ。ある運転手さんは「世紀の愚策ですよ」と手厳しい。

 京都は景観対策として看板規制も厳しく、こうした施策は商工関係者からは評判が悪い。とはいえ、観光を優先することが悪いとも思えない。むしろ、こうした施策で観光資源が守られ、京都の観光を支えてきたと思う。

 今回の問題では、車線を減らして歩道を広げる手法の是非よりも、市の見通しの甘さが気になる。市は当初「四条通の工事による大きな影響はない」とし、大渋滞を予想すらしていなかった。これが根深い不信の要因のひとつだと思う。

 渋滞が緩和し「のど元過ぎて熱さを忘れる」では、さらに不信が広がるだろう。市は別の幹線道路でも歩道拡幅を計画している。これを機に同じことが起きないよう、丁寧な課題検証をしてほしいと思う。

(ご覧いただき、ありがとうございます!)
藤井聡教授イベント


講演「山陰新幹線の早期実現と北陸新幹線」
平成28年7月30日鳥取
 


関西ローカルの夕方の報道番組
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(午後3時50分~午後7時)
毎週金曜日コメンテーターにて登壇予定 


藤井聡教授書籍
発売日2016年5月

国土学
書評

発売日2015年10月

デモクラシーの毒
中野剛志書評

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モビリティをマネジメントする
参考



超インフラ論

発売日2015年04月

<凡庸>という悪魔
書評①
書評②
書評③

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築土構木の思想
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グローバリズムが世界を滅ぼす

発売日2014年05月


政(まつりごと)の哲学
「はじめに」より

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大衆社会の処方箋
柴山桂太氏書評
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参考記事
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巨大地震Xデー
あとがき


発売日2013年08月

新幹線とナショナリズム
参考記事
はじめに&目次

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強靭化の思想
強い国日本を目指して
正論インタビュー
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簡単な紹介
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発売日2013年06月

レジリエンス・ジャパン
日本強靭化構想

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経済レジリエンス宣言
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維新・改革の正体
-日本をダメにした真犯人を捜せ-

中野剛志氏書評
参考記事


日本破滅論
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コンプライアンスが日本を潰す
新自由主義との攻防

“はじめに”と“おわりに”
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日本が救われる有効シナリオ
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救国のレジリエンス
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富国強靭


列島強靭化論
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公共事業が日本を救う
中野剛志氏書評
今こそ、公共事業で巨大地震に立ち向かうべし
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デフレの今こそ大規模な公共事業を


正々堂々と
「公共事業の雇用創出効果」を論ぜよ 
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なぜ正直者は得をするのか
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文明の宿命

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土木計画学
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社会的ジレンマの処方箋


代表的日本人
内村鑑三著

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